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TORENDIA

上州の古図と山名

本文約6,300字 ・ 読了時間 約13分

あらすじ(AIが作成しました)

奥上州および信越国境山脈周辺の山名について、古図と地誌を照らし合わせながら考察する。現存する『富士見十三州輿地全図』を引用し、浅間山付近から三国峠、尾瀬沼を経て錫ヶ岳に至る各地の山々について、古図上の表記と現代の地図および『信府統記』や『上野国志』などの資料を比較し、古記録に基づく名称の妥当性や伝写による誤記、国境の変遷や地名の変容を詳細に論じる。古図を読み解く際の指針と、山名の考証を試みる。

木暮理太郎

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🎧 上州の古図と山名 / 朗読音声: VOICEVOX:雨晴はう

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古図には立派に記載されている山でも、今日では夫がどの山であるか、殆ど見当のつけようもない程不正確にあらわされているものがある。それで単に古図と今の図とを比較しただけでは、何とも判断に苦しむが、其際地誌の類たとえば「風土記」とか近くは『郡村誌』というようなものの助を借りれば、案外楽に断定し得る場合が少くない。この文は古図を見ても古記録の類を渉猟する暇のない人の参考にもと思って、古図に顕れている奥上州夫も主として信越岩野の国境山脈中に於ける山名に就て少し書いて見たのである。従って題名も「古図に顕れたる奥上州の山名に就て」とでもした方が適切なのであるが、余り長くなるので故意に短くした訳である。

上州の古図は単独に出版されたものは多くはないようであるが、写本ならば決して少なくはない。其他『関東八州大絵図』『関八州輿地図』『関八州路程図』などいうものは大分あるらしいけれども、別項「古図の信じ得可き程度」なる文中にも申した通り、是等は孰れも『正保図』を基としたものであるから、大同小異であって、其中の一に就けばよい。茲には便宜上自分の手許にある『富士見十三州輿地全図』を引用することにした。

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