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TORENDIA

妖星人R

本文約74,000字 ・ 読了時間 約149分

あらすじ(AIが作成しました)

ネジのような光の尾を引く奇妙な彗星が地球へ接近し、衝突説と宇宙船説が飛び交う中、世界は混乱に陥る。一方、漁師町で発生した怪異を追う小林少年は、カニ怪人と名乗る何者かに捕らえられる。明智探偵は、怪人の正体が少年探偵団を狙う二十面相であると見抜き、催眠術を駆使した激しい対決の末に、組織の悪巧みを阻止し、仲間たちを救い出す。

江戸川乱歩

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Rすい星

はじめて、そのふしぎなすい星を発見したのは、イギリスの天文学者でした。そのすい星はいままでに知られている、どのすい星ともちがった、奇怪なすい星でした。

すい星といえば、天空のまい子のような星で、うしろに、ほうきのようにひらいた、白い光の尾をひいているのがふつうですが、こんどのすい星は、その光の尾が、ネジのように、グルグルまわっているのです。光のネジは、さきのほうほどふとい輪になって、それがゆっくり、まわっているのです。

発見されるとすぐ、その望遠鏡写真が、世界じゅうの新聞にのり、大さわぎになりました。各国の天文学者は、大望遠鏡にしがみついて、そのすい星をしらべました。

それは、ふつうのすい星とは、まったくちがった、きみょうな星でした。すい星がなにでできているかは、まだよくわからないのですが、ふつうは、小さな粒があつまって、光のかたまりとなったものだといわれています。

しかし、こんどのは、粒のあつまりでなくって、ひとつの小さな星が、うしろにネジネジの光の尾をひいて、とんでいるのです。

このふしぎな星は、形がすい星ににているので、Rすい星と名づけられました。さいしょ発見した学者の名まえのかしら文字をとったものです。

しばらく日がたつと、Rすい星は肉眼でも見えるほどに、ちかづいてきました。ネジのような光の尾が、グルグルまわっているのも見えるのです。

夜になると、東京でも、ニューヨークでも、ロンドンでも、パリでも、モスクワでも、世界じゅうの人が、空をあおいで、この気味のわるいすい星をながめるのでした。そして、しんぱいそうに、ボソボソと、ささやきあうのでした。

そのうちに、おそろしいうわさが、ひろがってきました。

Rすい星は地球にむかって進んでいる。地球の軌道にぶっつかるかもしれない。大しょうとつをおこして、地球は分解してしまうかもしれない。そういうことを、どこかの国の天文学者がいいだすと、つぎつぎと、それに同意する天文学者がでてきたのです。

各国の天文学者は、むちゅうになってRすい星の軌道を計算しました。そして、地球としょうとつする、しないと、二つの説にわかれて、大論争がつづきました。

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