鉄人Q
本文約75,700字 ・ 読了時間 約152分
あらすじ(AIが作成しました)
東京都豊島区の公園に、科学者と自称する奇妙な老人が現れる。北見菊雄少年は、老人から「鉄人Q」と名付けた人間に酷似したロボットを見せられる。この鉄人は自律的に動き、会話も可能だった。しかし、北見少年が友人の中井君と密かにその西洋館を覗くと、鉄人が自分の首を取り外す異様な光景を目撃する。少年探偵団は、長らく鉄人に化けていた怪人二十面相の正体を暴き、激しい空中戦の末に追い詰める。
リクエストが集まると、作家に音声化の需要が伝わります。
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ふしぎな老人
北見菊雄君は、小学校の四年生でした。おうちは東京の豊島区にあるのですが、近くに小さい公園があり、北見君は、友だちといっしょに、その公園で、よく野球などして遊ぶのでした。
公園には、毎日のように、みょうなおじいさんが、来ていました。しらが頭にベレー帽をかぶり、大きなめがねをかけ、白い口ひげと、あごひげをはやし、灰色の洋服を着て、ベンチに腰かけているのです。
北見君たちは、いつのまにか、そのおじいさんとなかよしになりました。おじいさんは、少年たちにおもしろい話を聞かせてくれるのです。
なんでもよく知っていました。学校の先生よりも、ものしりのように見えました。
「わしはね、科学者だよ。そして、発明家だよ。いま、すばらしいものを発明しているんだ。きみたちは、びっくりするよ。いや、どんなおとなでも、あっとおどろくような発明だよ。できたら、きみたちにも、見せてあげようね。」
おじいさんは、しわだらけの顔で、ニヤニヤ笑いながら、そんなことをいいました。
「それ、どんな発明なの? 何かを作っているの?」
少年たちが、たずねますと、おじいさんは、もったいぶったようすで、
「それは、まだいえない。わしの秘密だからね。むろん、何かを作っているんだよ。すばらしいものだ。世界じゅうの人が、あっとおどろくようなものだ。」
おじいさんは少年たちに会うといつでも、そのことを話しました。しかし、何を作っているのか、少しもうちあけてくれないので、少年たちは、つまらなくなって、もう、おじいさんが、そのことをいいだしても、耳をかたむけようとはしなくなりました。
その中で、北見菊雄君だけは、いつまでも、おじいさんの発明のことをわすれないで、どうかして、その発明したものを見たいと思っていました。
ある日のこと、友だちが、みんな帰ってしまって、北見君は、ひとりぼっちになったので、おうちへ帰ろうと、公園の出口の方へ歩いていきますと、そこのベンチに、あのおじいさんが、腰をかけていて、にこにこと、笑いかけました。
「おじいさん、あの発明、まだできないの?」