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TORENDIA

石ころ

本文約11,400字 ・ 読了時間 約23分

あらすじ(AIが作成しました)

甲斐古府城で武家娘としての鍛錬に励む松尾は、戦場で兜首の代わりに石を拾うという噂の若侍・多田新蔵と結婚する。噂に翻弄され良人を正しく理解できずにいた松尾だが、父の口から、新蔵が名利を求めずただ勝利のために敵を倒し続ける真の戦士であること、そして彼が拾う石には人知れぬ功名の記憶が宿っていることを知る。自身の浅薄さを深く恥じつつ、松尾は世の評価に左右されず信ずる道を歩む良人の生き方に触れ、その真の姿を静かに受け入れていく。

山本周五郎

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一

ああ高坂の権之丞さまがお通りなさる、また裏打の大口を召しておいでですね、あの方のは大紋うつしでいつも伊達にお拵えなさるけれど、お色が白くてお身細ですから華奢にみえますこと。お伴れは三枝勘解由さまの御二男ですわ、お名はなんと仰しゃったかしら。それは紀久さまがご存じでございましょう。まあ悪いことを仰しゃるわたくし存じあげは致しませんですよ、それよりごらんあそばせ小山田さまの御老人が下腹巻でいばっていらっしゃいますわ。まあお髪の眼だって白くおなりなすったこと……

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