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TORENDIA

ジョン・ブル

本文約11,600字 ・ 読了時間 約24分

あらすじ(AIが作成しました)

でっぷりと肥った逞しい老人として象徴されるイギリス国民の姿、ジョン・ブルを描く。物語は、偏見や野卑さを持ちながらも情深く正直なこの男が、自身の古い邸の維持や近隣の喧嘩への過剰な介入を通じて抱える苦悩を綴る。本書は、滑稽で風変りな性質を持ちつつも善良な心を持つ彼の日常生活と、彼が自身の不完全な家や生活様式を維持しようと固執する姿をスケッチし、その複雑で人間味あふれる性格や境遇を分析する。

ワシントン・アーヴィング Washington Irving

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年よりの年経た頭につくられた一つの古い歌がある、

年とった立派なだんながありまた、大きな地所をもっていて、

広い広い古邸、そこで気前のよい暮らし、

門では年より門番が貧乏人を助けてた。

古い書斎はかたくるしい昔の本でいっぱいだ、

偉い牧師は年よりで、一目でそれとすぐわかる、

食堂の御馳走運ぶその窓の戸なんぞこわれて取れている、

年経た厨に年経たコック、その数全部で六人だ。

お宮仕えのおいぼれに、そっくりそのまま……云々

――古謡

イギリス国民が得意とする滑稽のうちで、彼らがもっとも長じているのは、ものごとを漫画化したり、道化た名称やあだ名をつけたりすることである。こういうふうにして、彼らが名をつけたものは単に個人だけでなく、国民にも及んだ。そして、どこまでもふざけるのが好きなので、自分自身さえも容赦しなかった。ふつうの人が考えれば、ある国民が、自分たちに人間の名をつけるならば、なにか威厳があり、雄々しく、壮大なものを想像するのが当りまえだろう。ところがイギリス人の気性は風変りで、彼らが愛するのは、無愛想で、滑稽で、しかも親しみのあるものなのだ。そういう特徴があらわれたために、彼らは自分たちの国民的な奇矯な性質を具象するものとして、でっぷり肥った、逞しい老人を選び、それに三角帽をかぶせ、赤いチョッキを着せ、なめし革のズボンをはかせ、頑丈な樫の棍棒をもたせたのである。こうして、彼らは自分のもっとも内密な欠点を面白おかしくさらけだすことに奇妙な喜びを感じた。そして、彼らの描いた絵はじつにうまくできているから、実在の人物でだれが大衆にとってよく記憶されているといっても、あの変人、ジョン・ブルにはとうてい敵わないであろう。

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