人工衞星の發射地
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あらすじ(AIが作成しました)
ソ連に続きアメリカも進行中の人工衛星計画について綴る。1958年までの打ち上げを目指し、自動観測機械を搭載して未知の空間の知識を得る見込みである。シカゴ郊外で開かれた専門家会議では、フロリダ州ココアが発射地として適していると意見がまとまる。かつて嘲笑された民間のロケット協会が活動を続け、今や政府の事業を側面から支えるまでに至った経緯を紹介し、米ソの競り合いの中で実現する人類初の大事業への期待を記す。
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この前、ソ連の人工衞星計畫のことを書いたが、アメリカのこの計畫も着々進行しているようである。
最初の人工衞星は、一九五八年の十二月までには、發射する計畫になっている。即ちこれから三年内には、實行されるわけである。人間はもちろん乘せず、小型のものであるが、いろいろな自動觀測機械を乘せるので、今まで全然未知であった空間(スペース)の知識が大いに得られる見込みである。
映畫カメラを設備するそうであるから、巧く行けば、地球の外から地球を眺めた景色が見られるかもしれない。そういう映畫だったら、どんな無理をしても是非見たいものである。地球の外から地球を見るなどということは、人類創成以來初めての事件で、よい時代に生まれ合わせたものである。
この計畫の實施について、アメリカのロケット協會の主催で、專門家の會議が、三日間、シカゴ郊外のノース・ウェスタン大學で開かれている。その會に集まった人たちの意見では、フロリダ州のマイアミの近くにあるココアという地點が、發射地として一番條件が備わっているということになったようである。空軍の誘導ロケット彈の試驗地のあるところで、そこが選ばれたらしい。
ロケット協會の事務局長ハーフォード氏は、この發表に附け加えて、多年の苦心を物語っている。二十年前に、この協會をつくった頃は、馬鹿げた空想家の集まりとして、世間の嘲笑を買ったものであった。
現在の會員たちは、二十年前には、單なる宇宙旅行ファンに過ぎなかった。いわば熱にとりつかれた青年たちの集まりで、中には手製のロケットを三百フィートも打ち上げたというような勇敢な男もいた。手にやけどして親に叱られたり、巡査から禁止の警告を受けたり、散々な始末であった。
もちろん今度の人工衞星は米國政府の事業であるが、こういう民間の協會の多年にわたる活動が、人工衞星の實現に側面的な支援を與えたことは、認められるであろう。