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TORENDIA

序(『文学の進路』)

本文約420字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

世界史的な規模で観られ生まれてゆく日本文学を、昨日よりも広い視野で見直し明日の世代へつなげたいとする、宮本百合子の評論集『文学の進路』序文。

宮本百合子

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🎧 序(『文学の進路』) / 朗読音声: VOICEVOX:波音リツ

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世界の歴史は大きく動いていて、日本の生活と文化文学も、この数年の間に示して来たうつりかわりを、これからは一層つよく広汎に現してゆくことだろうと考える。

日本文学は、それが世界史的な規模で観られ、また生まれてゆかなければならないことを益々明白にして来ている。刻々の裡に最善をつくして生きようとしている私たちの意欲の表現としての文学は、昨日の文学をよりひろい歴史的な視野において見直すとともに、明日の世代の文化へと前進しなければならない。容易ならないその仕事のために、私たちの成長のための何かの善意のあらわれとして、試みられた努力の成果の一部がここに集められている。

著者としてこれらの成果については謙遜ならざるを得ないのだけれども、今日文化の価値を知り文学を愛そうとするあらゆる人々の胸中の思いと、共に語るに堪えるだけの命は湛えていると信じる。波瀾の間に、より健全な文化への発展の希望は決して見失われていないのである。

昭和十五年十二月

〔一九四一年一月〕

完

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