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TORENDIA

日記

本文約13,800字 ・ 読了時間 約28分

あらすじ(AIが作成しました)

七月の数日間を中心に、執筆者が日々の生活で感じた心の揺れや出来事を綴る。朝の光の中で感じた生命力への歓喜や、執筆中の気分の高揚、あるいは意に反した出来事に苛立ちを感じる様子を描く。学習や読書、創作活動に打ち込む一方、旅への憧れを募らせる心境や、家族との穏やかな対話を通じた日常の情景を記す。執筆者は、移り変わる感情や季節の移ろいを見つめ、自身の内面的な機微を克明に記録する。

宮本百合子

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七月二十一日 晴  木の葉のしげみや花ずいの奥にまだ夜の香りがうせない頃に目が覚めた。外に出る。麻裏のシットリとした落つきも、むれた足にはなつかしい。

この頃めっきり広がった苔にはビロードのやわらかみと快い弾力が有ってみどりの細い間を今朝働き出してまだ間のない茶色の小虫が這いまわって居るのも、白いなよなよとした花の一つ二つ咲いて居るのまで、はっきりした頭と、うるみのない輝いた眼とで私は知ることが出来た。人間を最も、力の満ちた、快活な時にする朝を私は有難い物に思われた。いつもより沢山……紅葉、紫陽花、孔雀草、八つ手、それぞれ特有な美くしさと貴さで空と土との間を色どって居る。どんなささやかなもの、そんなまずしげなものにでも朝のかがやきはいおって居る。

「力強い、勇気の有る、若々しい朝は、立派な洗面器で顔を洗って、おしまいして坐布団の上にチョロンと坐るよりは小川の流れでかおを洗いグルグルまきにして紺の着物に赤いたすきで田草をとり草を刈り黒い土を耕す方がつり合って居て立派にちがいない」

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