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TORENDIA

生活の様式

本文約580字 ・ 読了時間 約2分

あらすじ(AIが作成しました)

八百屋で買い求めた芍薬やチューリップを飾り、暮らしの彩りを楽しむ日常の風景が描かれる。淳の絵画をめぐる会話や、大掃除でサイドボードを動かす際の古びた額縁についてのやり取りを通じ、市井の生活におけるささやかな喜びや、持ち物に対する家族同士の率直なやり取りを綴る。

宮本百合子

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🎧 生活の様式 / 朗読音声: VOICEVOX:春日部つむぎ

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芍薬

「これ 八百屋の店先に バケツにつけてあったの。一束八銭よ これだけで十六銭 やすいでしょう。こないだ夜店で一輪五銭の蕾買って来たら みんなさいて迚もうれしかった――この色少し気にいらないんだけれど……」

対照

「このチューリップは傑作だ。サティンのようにつやがある。」

そして、わきの紙をとって「一輪いくら? 一本五銭?」とかくと 咲 その鉛筆をとって

「四本十銭とかく」

「じゃあっちはいくら?」

赤い芍薬をさす

「五銭?」

「それに 一たしただけ」

「なかなかよろしい」

咲、自家用にのって、やすい花屋をさがして吉祥寺前の問屋とかで買って来た由。

芍薬二輪ぐらいずつ大切にいけられている、

額

「これいい絵ね だれの?」

「淳さんの、恐らく淳さんの一番いい絵じゃないかって 云われているの、

鶴さん大自慢ですよ 俺が其を見つけたって――」

「いくら」

「五円 お礼にあげたの、それもついこの間。――箇展で赤札つけといてね」

「こっちは光子さん」

自分の肖像

対照

大掃除 サイドボードを動かす

上の下らぬ大額をおろす。買い手が見つけられるから。

「あれを買うって?」

「本当?」

「本当!」

「へーえ、あれお父様ただ貰ったんだろう?」

「そうじゃないらしいわ、この間帳面見たら 野原五人立ち200[#「200」は縦中横]って書いてあるから きっとこれだと思うわ」

「200[#「200」は縦中横]だしてこれを買ったの?――どうかと思うね」

完

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