マクシム・ゴーリキイについて
本文約2,300字 ・ 読了時間 約5分
あらすじ(AIが作成しました)
マクシム・ゴーリキイは、ロシアのニージュニ・ノヴゴロドの貧しい環境に育ち、多様な労働を経て作家となった。本書は、少年時代の過酷な経験や「人間をつくるのは環境に対する抵抗力だ」という信念、そして社会の矛盾と闘いながら人間らしい生き方を模索した文学的歩みを綴る。トルストイら上流層の作家とは異なり、労働者としての苦難と現実生活を力強く描いたこの作家の生涯と人となり、レーニンとの友情や国民から愛された足跡を論じる。
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マクシム・ゴーリキイは一八六八年、日本の明治元年に、ヴォルガ河の岸にあるニージュニ・ノヴゴロドに生れました。父親は早く死に、勝気で美しい母はよそへ再婚し、おさないゴーリキイは祖父の家で育ったのですが、この子供時代の生活が、どんなに荒っぽいおそろしいものであったかということは有名な「幼年時代」という作品に生き生きと描かれています。残忍な生れつきの祖父と、財産あらそいばかりしている小父たち。たちのわるい残酷ないたずらをするのが日課であるいとこたち。ゴーリキイの不安な毎日の中で、たった一つのよろこびと慰めとなったのは、おばあさんでした。昔話が此上なく上手で、人間は、辛棒づよく正しく親切をつくし合って生きるべきものであることをいつもゴーリキイ対手に話してきかせたこの太った大きいおばあさんは、ゴーリキイの生涯にとって一つの宝のような人でした。
火事で祖父の家がまるやけになり、すっかり零落してから、ゴーリキイは愛するおばあさんと自分のためにパンを稼がなければなりませんでした。七つか八つのゴーリキイは、ニージュニの町の貧乏な男の子たちと一緒に、町はずれのゴミステ場へ行って、そこで空カンだのこわれた金具だのをひろって、売って其日其日を過しました。