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TORENDIA

蜂が団子をこしらえる話

本文約3,500字 ・ 読了時間 約8分

あらすじ(AIが作成しました)

庭の薔薇を食い荒らす毛虫に悩む著者は、ある日、蜂が毛虫を巧みに捕らえ、団子状に丸めて運び去る光景を目の当たりにする。その強敵の出現と自然界の巧妙な調節機能に強い感銘を受けた著者は、人間が勝手な基準で害虫を駆除する愚かさに思いを馳せる。本書はこの体験を通じ、虫たちの営みへの純粋な好奇心と、そこから広がる思索を綴る。

寺田寅彦

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🎧 蜂が団子をこしらえる話 / 朗読音声: VOICEVOX:雨晴はう

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私の宅の庭の植物は毎年色々な害虫のためにむごたらしく虐待される。せっかく美しく出揃った若葉はいつの間にかわるい昆虫のために食い荒らされる。なかんずくいちばんひどくやられるのは薔薇である。羽根が黒くて腰の黄色い小さな蜂が、柔らかい若芽の茎の中に卵を産みつけると、やがて茎の横腹が竪にはじけ破れて幼虫が生れ出る。これが若葉の縁に鈴成りに黒い頭を並べて、驚くべき食慾をもって瞬く間にあらゆる葉を食い尽さないではおかない。去年はこの翡翠の色をした薔薇の虫と同種と思われるものが躑躅にまでも蔓延した。もっともつつじのは色が少し黒ずんでいて、つつじの葉によく似た色をしているのが不思議であった。

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