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TORENDIA

犬養君に就いて

本文約310字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

丹念すぎるがゆえに暗示する力に欠けるという弱さを含みつつも、柔らかく美しい独特の持ち味を持つ、作家・犬養健の作品について語る芥川龍之介の文芸時評。

芥川龍之介

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🎧 犬養君に就いて / 朗読音声: VOICEVOX:青山龍星

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犬養君の作品は大抵読んでいるつもりである。その又僕の読んだ作品は何れも手を抜いたところはない。どれも皆丹念に出来上っている。若し欠点を挙げるとすれば余り丹念すぎる為に暗示する力を欠き易い事であろう。

それから又犬養君の作品はどれも皆柔かに美しいものである。こう云う柔かい美しさは一寸他の作家達には発見出来ない。僕はそこに若々しい一本の柳に似た感じを受けている。

いつか僕は仕事をしかけた犬養君に会った事があった。その時僕の見た犬養君の顔は(若し失礼でないとすれば)女人と交った後のようだった。僕は犬養君を思い出す度にかならずこの顔を思い出している。同時に又犬養君の作品の如何にも丹念に出来上っているのも偶然ではないと思っている。

完

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