図書館に生きる道
本文約1,500字 ・ 読了時間 約3分
あらすじ(AIが作成しました)
宇宙の森羅万象に潜む「予期せぬ秩序」への驚きと、その秩序を文字や言葉を通して自己の内面に再構築する人間の在り方を論じる。図書館の活動を、書架に並ぶ知識の集積を背景に、人類が歴史の中で発展させてきた「形」を捉え直し、さらなる高みへ昇華させるプロセスとして捉える。知識の源泉である書物を整理・提供する場において、成長し続ける生きた「形」の展望を生き身をもって実践することを説く。
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人々が自然の美しさの中に見とれるということは、その中に定かではないが、漲っている深い秩序にあっと驚き、その中に、溶け入り、ともに秩序に諧和し、それと一つになり、力がぬけ、それに打ち委す心持ちのことである。
この宇宙に対決するものにとって、一つの、そして、唯一つの驚きは、その中に、測ることのできぬ秩序が、厳しく、その道を辿っていることである。
ときには、それが、混沌と偶然とに見えるときがある。しかし、それは、常に、ポアンカレーがいうごとく「予期しなかった秩序」であることに、人々はさらに驚いたのである。
一片の雪にも、一本の草にも、一匹の虫の眼の組織の中にも、驚くにたえた秩序がひそんでいる。
「文」という字、「圖」(図)という字の成立も、この現実の中にひそんでいるアヤ、線、機構のもつ、くしきまでの秩序への驚きの記録である。
言語ができ、文字ができ、機構ができあがってくることは、この宇宙のもつ秩序と法則を、意識の中に再確認し、その驚きを沈め、この法則の中に、生活そのものを溶かし込むことである。水の落差は、その法則の線を辿って、電気となり、光となって、都会をつくり、千里の道を運ぶ速度ともなってくるのである。
河があやをつくり、それが図となり、文字となった歴史の涯は、水の文がそのまま光となりて眼前に輝くことと成ってきたのである。人間という動物は、ある意味においては大変な動物である。文字と言葉で、宇宙の秩序を、自分の中に鏡のごとく写すことのできる動物である。一人一人が小宇宙となること、ミクロコスモスとなることができる動物に自分自身を仕立てあげ、創りあげることができることとなったのである。
この驚くべき動物を包んで大きく、大きく宇宙の秩序は、拡がっている。この巨大さに打たれ身をゆだねるこころが、美への帰依、「美しい魂」のすがたなのである。