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TORENDIA

文学界後記

本文約500字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

文学界の同人たちが共通の目標を自覚し、文化運動の誘導という役割を担うべき現代の状況を綴る。創造の幾分を啓蒙へ捧げるという新たな覚悟と、自身の活動が生き残るための道であるという確信を示す。また、文学賞のあり方や、当代の文学者が抱える矛盾についても触れ、アカデミスムと創作の狭間で揺れる同人誌の現状と思索をまとめる。

岸田國士

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文学界の精神といふやうなものがだん/\はつきりして来たことはうれしい。

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当代の文学者が、それ/″\の立場の上で、互に共通の目標を自覚しはじめたことの証拠である。

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文学が文化運動の流れに沿ひ、しかも、これを誘導すべき役割をもつといふ意味が、俄かに拡大された理由をもつとはつきりさせねばならぬ。

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そのために、創造の幾部分が啓蒙に捧げられても悔いない覚悟を、同人の大多数が期せずしてもつに至つたことは、悲壮と云つてもよろしい。

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が、実は、悲壮でもなんでもない。それが、今日、自分たちを生かすただ一つの道だとしたら!

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十八世紀的臭味など恐るゝに足らぬ。

現代の日本では、二十世紀なる言葉は凡そ空虚な響きをしかもたぬことを知るものは知つてゐるのだ。

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アカデミスムの樹立が進歩的であつたりする矛盾を嗤ふにも嗤へないのである。

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池谷賞の詮衡を終つた。各文学賞が特定のジヤンル、又は、限界によつて、いつそう受賞者の風貌を鮮明に浮きあがらせることが、将来に残された問題だと思ふ。

今は、少くとも、そんなことをしてゐる暇はないといふ時代か。

○

膝づめ談判で、作文競争のやうなこともさせられた編輯当番の寝言以上の如し。

完

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