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TORENDIA

隧道内の怪火

本文約310字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

多くの犠牲者を出して竣工した隧道を通る汽車が「骨がたりない」と聞こえると恐れられていた。新米の車掌が涼んでいた夜、線路上に青い火が燃え上がり列車へ迫る、田中貢太郎の怪談。

田中貢太郎

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🎧 隧道内の怪火 / 朗読音声: VOICEVOX:春日部つむぎ

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兵庫県と岡山県の境になった上郡と三石間の隧道の開鑿工事は、多くの犠牲者を出してようやく竣工しただけに、ここを通る汽車は、その車輪の音までが、

「骨がたりない、トコトコトン」

と聞えると云って、車掌たちから恐れられていた。

それは十数年前の夏の夜のことであった。新らしく乗りこんだ一人の車掌が、熱くてしかたがないので、展望車のデッキに出て涼んでいると、何かしら冷たいものが背筋を這うたような気がした。と、その時、すぐ眼の前の線路の上で、とろとろと青い火が燃えあがって、それがふわりと浮きあがるなり、非常な勢いで列車目がけて飛んで来た。壮い車掌は慄えあがって二等寝台車の中へ駈けこんだが、それと同時に列車がぐらぐらと大きく揺れた。

完

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