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TORENDIA

遁げて往く人魂

本文約320字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

夜回り中の二人が追いかけた青い人魂は、ある家の窓から入り込む。中では老人が「仕事師に追いかけられた」と魘されていた、田中貢太郎の怪談。

田中貢太郎

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🎧 遁げて往く人魂 / 朗読音声: VOICEVOX:春日部つむぎ

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二人の仕事師が某夜夜廻りに往っていると、すぐ眼の前でふうわりと青い火が燃えた。二人は驚いて手にしていた鳶口で、それを敲こうとすると、火の玉は吃驚したように向うの方へ往った。

二人は鳶口を揮りながら追っかけた。そして、数町往ったところで、その火の玉は唯ある巷へ折れて、その突きあたりの家の櫺子窓からふわふわと入ってしまった。と、家の中から苦しそうな呻きが聞えて来た。それと同時に年とった女の声がした。

「お爺さん、これお爺さん、何をそんなに魘されてるのだよ」

すると老人の声で、

「ああ怕かった、乃公が街を歩いてると、何をかんちがいしやがったのか、二人の仕事師が、だしぬけに鳶口を持って追っかけて来たのだから、命からがら逃げて来たのだよ」

と云った。

完

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