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TORENDIA

論理と直観

本文約7,000字 ・ 読了時間 約14分

あらすじ(AIが作成しました)

知識の本質的なあり方を論じる。論理的思惟と直観的な物の捉え方は対立せず、両者は構想力を媒介として結合する。カントの先驗論理を基礎としつつ、ラシュリエの思惟論や自然の技術論を引用しながら、真の認識は直観的な多樣性を包括する創造的な綜合であると説く。さらに、自己の統一や自然の合目的性という観点から、論理と直観を統合する構想力こそが世界形成の原理であることを明らかにする哲学的な論考である。

三木清

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我々が物に行くのは直觀によつてである。これは如何なる物であらうとさうである。ただ物に行くといふのみではない、直觀によつて我々は物の中に入り、物と一つになるとさへいはれるであらう。故に知識といふものが元來何等かの物の知識である限り、如何なる知識も直觀に依るところがなければならぬ。直觀のない思惟は、如何に形式を整へるにしても、空轉するのほかない。直觀を嫌惡する論理主義者は、物を嫌惡するものといはれるであらう。論理はただ論理として價値があるのでなく、物に關係して價値があるのである。物に對して論理が押附けられるのでなく、むしろ物の中に論理が入つてゐるのでなければならぬ。しからば物の論理といふものには何等か直觀的なところがないであらうか。他方もとより直觀もただ直觀である故に尊重されるのではない、直觀に對する情熱は物に對する情熱でなければならぬ。しからばまた物の直觀には何等か論理的なところがないであらうか。

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