TORENDIA
総説 西洋音楽
史の時代
乙骨三郎
TORENDIA
総説 西洋音楽史の時代
本文約2,500字 ・ 読了時間 約6分
あらすじ(AIが作成しました)
西洋音楽の歴史的発展経路を解明するため、音楽そのものの進歩や一般史との関連に基づいた時代区分を論じる。古代の単音旋律から、中世の重音聖歌、そして十七世紀以降の和声式による近代音楽へと至る流れを、通奏低音期、古典期、ロマンティック期、最近期という四つの時期に細分化して解説する。個別の様式や流派の興亡を捉える手法として時代区分を提示し、西洋音楽の変遷を体系的に紐解くことを試みる。
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🎧 総説 西洋音楽史の時代 / 朗読音声: VOICEVOX:青山龍星
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西洋音楽発達の経路を明らかにするにはそれを幾つかの時代に区分しなければならないが、それには主として音楽そのものの進歩の順序を考え、併せて一般史や他の芸術史(殊に文学史)との関係も参酌するのがよい。我々はそれらの点を考慮した上で音楽史を次の諸時代にわける。
(一)古代――キリスト教発生以前の諸国の音楽の栄えた時代で、音楽の様式からいえば単音の連続よりなる旋律のみが行われた時である。この単音時代になされた重要な事は種々の音階や旋律の作られたことである。
(二)中世――キリスト教の単音聖歌の起った時からローマ教会の重音聖歌の完成された時(即ちパレストリーナが世を去った頃)までを含む。この時代は更に次の二期にわけられる。
(イ)単音期――一世紀から九世紀を含む。古代の音楽(ユダヤ及びギリシャのもの)に基いて新しい聖歌の旋律が作り出された時期である。
(ロ)重音期――十世紀から十六世紀までを含む。単音期に作られた聖歌の旋律に、他の異る旋律を合せて歌うことが始まり、それが遂に複雑な重音楽に発達した時期である。その頃の重音は「対位」式又は「多声」式といって、二つ以上の独立の旋律を同時に結合する種類のものである。