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TORENDIA

『パンドラの匣』あとがき

本文約320字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

仙台の河北新報社から出版された小説の再版を、旧知の岩月英男君の新しい出版業の第一弾として託した経緯を語る、太宰治のあとがき。

太宰治

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この小説は、終戰後に仙臺の河北新報社から出版せられたものであるが、河北新報社が或る印刷技術の支障に依り、再版に手まどる樣子で、讀者の要望もある樣子だし、河北新報社出版部の宮崎泰二郎氏の好意ある了承のもとに、その再版を、岩月英男君にゆだねた。

岩月君は、私と十年もそれ以上も昔からの知合ひである。井伏鱒二氏の門にかよつてゐたので、私と知合ひになつたのである。このたび、出版業をはじめるさうで、その第一出版を、同門のよしみで、私のこの「パンドラの匣」にしたいと言ふ。いまの状勢で、あらたに出版業をはじめる事の難儀は、私の如き迂愚の者にも察しがつく。さいはひにして、大過無き出發となつてくれたらよいと、いまはそれを祈るばかりである。以上。

昭和二十二年晩春

完

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