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TORENDIA

俳句上の京と江戸

本文約6,900字 ・ 読了時間 約14分

あらすじ(AIが作成しました)

徳川時代の俳句界における中心地をめぐる、京と江戸の優劣や歴史的な変遷を論じる。貞徳時代や天明時代には京が、享保時代には江戸が優勢となる一方、全体としては両都を二つの焦点とする楕円形の構造であると位置づける。また、京風の柔らかさや華やかさと、江戸風の力強さや諧謔性といった特色を挙げ、それぞれの風土や生活様式に由来する対比を、俳人たちの句を引用しながら実証的に綴る。

正岡子規

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🎧 俳句上の京と江戸 / 朗読音声: VOICEVOX:九州そら

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京都から『種ふくべ』という俳諧の雑誌を出すから、私にも何か一つ書けとの事でございました。昨年来俳句の流行につれて各地にその雑誌が出るようになりましたのに、昔からの都であった京都に何もないというは不釣合な事であるから、『種ふくべ』の出るのは誠に適当な事と考えます。しかしながら雑誌の発育はかなり困難なもので、寄合世帯のようでは到底永続せぬ事は明かでありますから、雑誌を己の生命と思うほどの人が一人なくてはなりませぬ。なぐさみに出す雑誌ならば、盛になろうと衰えようと構わぬとはいうものの、とにかく一度生れた子はなるべく無病息災であるのが親の望む所でありましょう。私はどこまでも『種ふくべ』の無病息災を祈っております。

さて私がここに掲げました「俳句上の京と江戸」という題は、俳句上では非常の大問題で、また極めて面白い問題で、従ってこれを論ずると甚だ長くなる問題であります。十分一冊の本になりましょう。しかしここには大体の輪郭を画くに止めて置きます。

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