TORENDIA
文明史上の一新
紀元
大隈重信
TORENDIA
文明史上の一新紀元
本文約4,200字 ・ 読了時間 約9分
あらすじ(AIが作成しました)
欧州の平和運動の歴史を概観し、仲裁裁判や国際会議の試みを紹介する。一方で、軍備の破壊力や経済的打撃から戦争の不可能を論じつつ、民族的国家の膨張による帝国主義が世界大戦を招いた現状を分析する。平和主義と帝国主義の選択を迫られる人類に対し、全人類が覚醒し人道の大義に基づいて平和運動を推進するべきであると説く。
速度
🎧 文明史上の一新紀元 / 朗読音声: VOICEVOX:波音リツ
💰 この本を応援する(投げ銭)
1 / 8
平和論の起るや久し 我が国で平和論の唱道されるは、近頃の事ながら、欧羅巴では早くより基督教徒の間にその議論が起っておった。十七世紀の頃、既に仲裁裁判に関する思想が発生したのである。かの国際法学者の元祖と言われるグローチュースの如きは、千六百二十五年に公刊された著名なる和戦法規という書の中に、既に戦争の惨害を指摘し、基督教国間に於ける争議はすべてこれを基督教国の会議に訴え出て、それに利害関係を有せざる基督教国の代表者をして裁判させ、以て戦争を根絶せんことを主張している。その後、この思想は次第に蔓延して、かのベンザムや、ミルや、カントや、フィヒテや、シェリングという如き哲学等も盛んに平和論を説き、欧羅巴に於ける文明国は仲裁裁判の方法によって平和的に国際問題を解決すべきことを論じた様である。かくして、この種の思想は次第に一般的となり、ついにこれを実際に行わんとする運動が起って来た。
かの英米両国政府の間に於て約十年の大懸案であったアラバマ事件が、ゼネバの仲裁裁判所で平和的に解決された如きはその顕著なる実例である。かくの如き永年の懸案が仲裁裁判に依って平和に落着したという事実は、戦争の原因をある程度まで仲裁裁判を以て解決し得るものたることの信念を大いに強めたのである。
大隈重信の他の作品
TORENDIA
我輩は何故いつ
までもすべてに
於て衰えぬか
大隈重信
我輩は何故いつまでもすべてに於て衰えぬか
大隈重信 ・ 約9分
TORENDIA
運動
大隈重信
運動
大隈重信 ・ 約4分
TORENDIA
現代学生立身方
法
大隈重信
現代学生立身方法
大隈重信 ・ 約5分
TORENDIA
国民教育の複本
位
大隈重信
国民教育の複本位
大隈重信 ・ 約14分
TORENDIA
青年の元気で奮
闘する我輩の一
日
大隈重信
青年の元気で奮闘する我輩の一日
大隈重信 ・ 約5分
TORENDIA
青年の天下
大隈重信
青年の天下
大隈重信 ・ 約15分
TORENDIA
選挙人に与う
大隈重信
選挙人に与う
大隈重信 ・ 約22分
TORENDIA
大戦乱後の国際
平和
大隈重信
大戦乱後の国際平和
大隈重信 ・ 約22分
TORENDIA
東洋学人を懐う
大隈重信
東洋学人を懐う
大隈重信 ・ 約10分
TORENDIA
日本の文明
大隈重信
日本の文明
大隈重信 ・ 約21分
TORENDIA
文明史の教訓
大隈重信
文明史の教訓
大隈重信 ・ 約14分
TORENDIA
列強環視の中心
に在る日本
大隈重信
列強環視の中心に在る日本
大隈重信 ・ 約16分