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TORENDIA

人生を愛しましょう

本文約960字 ・ 読了時間 約2分

あらすじ(AIが作成しました)

配給や家事に追われる現代女性の生活上の不満を起点とし、自分の人生を愛し、価値を発揮するための生き方を論じる。偶然に支配される運命観を脱し、社会的条件の中で主体的に生きる純文学的な姿勢の重要性を説く。さらに結婚や恋愛といった困難な問題に対し、労働組合の団結と勤労生活の保証を通じて、現実の生活を具体的に築き上げ、運命の主人公となるための合理的な道筋を提示する講演記録である。

宮本百合子

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🎧 人生を愛しましょう / 朗読音声: VOICEVOX:青山龍星

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現在、私たちは配給に追われたりまきをくすぶらして、食事の仕度をするというような生活に非常な不満をもっています。この不満は五十年、百年前の女性はもっていなかったと思います。これをどうしていったらよいでしょうか。私たちは自分の人生をなんとかしてよくしてゆきたいと思うけれど、それには自分の人生を愛さなくてはならない、愛するには自分から何かしてゆかなくてはならないのです。例えば、皆さんが高い靴下を買いますが、それをただ眺め、なるべく長く保つようにと詩をつくってもだめです。それより最初に一ぺん水につけるとか、ソックスをはくとかすることで、現実にいくらかでもその靴下の寿命がのばせる。その何かすることが大切だと思います。自分の人生にたいして、自分の声を出して行くことです。一番よい生き方は人生を愛し、自分の一生の価値を十分に発揮することなのです。いままでの何々女史と呼ばれるような人は高いところに止っていて、現実の私たちの生活のために何もしてくれない。それは日本の従来の世の中では、有名になったり、地位をきずいたりは偶然に支配されることが多かったからだと思います。これがいままでの多くの女の運命観でありました。運命が偶然に支配されるということで、考えられるのは大衆小説と純文学との相違であります。大衆小説は運命が偶ぜんに支配されるというテーマによって書かれています。それが純文学では、社会的条件のなかで、みずから人生を掴んでゆく姿が描かれる。ここでは女も運命をえらぶ能力を持つのであります。つまり運命の主人公となることができるのです。

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