TORENDIA
十四日祭の夜
宮本百合子
TORENDIA
十四日祭の夜
本文約1,100字 ・ 読了時間 約3分
あらすじ(AIが作成しました)
七月十四日のパリ、フランス革命を記念する国民的な祝祭の光景を綴る。通りは花電球で飾られ、音楽と踊る群集で溢れかえる。煌々と明かりが灯りながらも人影のない深夜のホテルを舞台に、廊下に並べられた無数の靴が織りなす奇妙な光景を描き出す。騒がしい街の祭りと、対照的に静まり返った宿泊施設の廊下という空間の対比を通じ、祭りの夜特有の熱気と荒っぽさ、そしてどこか諧謔的な空気感を鮮やかに浮かび上がらせる一編である。
速度
🎧 十四日祭の夜 / 朗読音声: VOICEVOX:波音リツ
💰 この本を応援する(投げ銭)
1 / 2
七月も一日二日で十日になる。今年も暑気はきびしいように思われる。年々のいろいろな七月、いろいろなあつさを思いかえすうち、不図明るい一つの絵提灯のような色合いでパリの七月十四日の夜が記憶に甦って来た。
一七八九年の七月十四日、フランスの人々は現代に到る自分たちの社会を持つようになった。その国民的な祝祭が十四日祭に毎年行われる。
映画の「巴里の屋根の下」に撮されているようなごろた石を鋪道にしたような裏通りまで、カフェーの前あたりはもとより往来のあっちからこっち側へと一列ながら花電球も吊るされ、青い葉を飾った音楽師の台が一つの通りに一つはつくられて、街という街は踊る男女の群集で溢れる。
外国人のためにもこの祭りの日と夜とを一きわ華やかにしつらえている贅沢な並木道通りからはずれ、暗いガードそばという場末街の祭の光景は、その片かげに大パリの現実的な濃い闇を添えているだけに、音楽も踊る群集も哄笑も、青や赤の色電燈の下で、実に強烈な感銘を与える。
宮本百合子の他の作品
TORENDIA
婦人読者よ通信
員になれ
宮本百合子
婦人読者よ通信員になれ
宮本百合子 ・ 約4分
TORENDIA
メーデーに備え
ろ
宮本百合子
メーデーに備えろ
宮本百合子 ・ 約4分
TORENDIA
日本プロレタリ
ア文化連盟『働
く婦人』を守れ
!
宮本百合子
日本プロレタリア文化連盟『働く婦人』を守れ!
宮本百合子 ・ 約8分
TORENDIA
ますます確りや
りましょう
宮本百合子
ますます確りやりましょう
宮本百合子 ・ 約10分
TORENDIA
婦人党員の目ざ
ましい活動
宮本百合子
婦人党員の目ざましい活動
宮本百合子 ・ 約2分
TORENDIA
私も一人の女と
して
宮本百合子
私も一人の女として
宮本百合子 ・ 約8分
TORENDIA
短い感想
宮本百合子
短い感想
宮本百合子 ・ 約5分
TORENDIA
暮の街
宮本百合子
暮の街
宮本百合子 ・ 約4分
TORENDIA
女性の教養と新
聞
宮本百合子
女性の教養と新聞
宮本百合子 ・ 約4分
TORENDIA
職業婦人に生理
休暇を!
宮本百合子
職業婦人に生理休暇を!
宮本百合子 ・ 約2分
TORENDIA
現実の道
宮本百合子
現実の道
宮本百合子 ・ 約15分
TORENDIA
世界一もいろい
ろ
宮本百合子
世界一もいろいろ
宮本百合子 ・ 約2分
同じジャンルの朗読つきの本
TORENDIA
侠客の種類
幸田露伴
侠客の種類
幸田露伴 ・ 約14分
TORENDIA
「我等の劇場」
緒言
岸田國士
「我等の劇場」緒言
岸田國士 ・ 約4分
TORENDIA
我輩の智識吸収
法
大隈重信
我輩の智識吸収法
大隈重信 ・ 約7分
TORENDIA
非常歎願書
田中正造
非常歎願書
田中正造 ・ 約16分
TORENDIA
幸福が遅く来た
なら
生田春月
幸福が遅く来たなら
生田春月 ・ 約2分
TORENDIA
非凡人と凡人の
遺書
岡本一平
非凡人と凡人の遺書
岡本一平 ・ 約3分
TORENDIA
茶話
薄田泣菫
茶話
薄田泣菫 ・ 約3分
TORENDIA
『南方絵筆紀行
』の序
岸田國士
『南方絵筆紀行』の序
岸田國士 ・ 約1分