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TORENDIA

河童小僧

本文約2,400字 ・ 読了時間 約5分

あらすじ(AIが作成しました)

安政末期の江戸、剣術に秀でた武士・福島金吾は、大雨の降る夜の葵坂で、跣足で歩く不思議な小僧に出会う。小僧の背後から羽交い締めにした金吾は、その尻に金銀に輝く眼を目撃し、思わず深淵へ投げ捨てた。また、慶応三年の溜池では、夜な夜な水上に現れる人影が騒ぎとなる。内藤家の家臣が小舟で探索し引き揚げたのは、荒縄で縛られた男の無残な遺体であった。本作は、溜池周辺に伝わる妖怪と幽霊にまつわる二つの不可思議な実譚を綴る。

岡本綺堂

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🎧 河童小僧 / 朗読音声: VOICEVOX:青山龍星

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頃は安政の末、内藤家(延岡藩)の江戸邸に福島金吾という武士があった、この男、剣術柔術が得意で、随って気象も逞しい人物で、凡そ世の中に怖い物無しと誇っていたが、或時測らず一種の妖怪に出逢って、なるほど世には不思議もあるものだと流石に舌を巻いたと云う。即ち五月の初旬、所謂る降りみ降らずみ五月雨の晴間なき夕、所用あって赤阪辺まで出向き、その帰途に葵阪へ差掛ると、生憎に雨は烈しくなった。

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