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TORENDIA

絵だけ

本文約390字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

家のことはそっちのけで絵のことばかり考えてきたという生涯を語り、若い頃男性たちと共に何里も歩いて写生に出かけた思い出を明かす上村松園の談話。

上村松園

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🎧 絵だけ / 朗読音声: VOICEVOX:玄野武宏

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ほかのことはテンとあきまへん。家のことも何もほったらかしで、どもならんのどす。絵だけです。絵のことを考えるだけです。

熱心なことは誰方にも負けんつもりでおりますが、写生は若い時分からようしました。今のように乗物の便利な時代と違いますから、二里でも三里でも歩いて行くのです。ガタ馬車に乗るというても何処にもあるというわけでありませんさかえな。足拵えを厳重にして、男の方と一緒に行くのです。女はほかのお方もおいでやしたけれど、わたしのようではありまへんでした。もうまるで男と同じことです。ナニ負けるもんかちゅう気どしてなア、ホホホ、どこへでも男のお方と行きました。これは橋本はんの写生です。関雪さんですな。どこか田舎へ行ったときそこにいた駄馬に関雪さんが乗らはったところを、てんご半分に写生しといたのです。あの方のずんぐりしたところが、ちょっと似てますな。へえ、三十年前くらいになります。

完

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