ものぐさじじいの来世
本文約1,800字 ・ 読了時間 約4分
あらすじ(AIが作成しました)
若い頃から何事も億劫がり、一日中じっとしていることを好んだものぐさな老人がいた。口数は少ないが根は善良で、子供たちには親しく接する。やがて寿命を迎え極楽へ行った老人は、仏から望みを一つ叶えると言われ、人間界へ戻ることを拒み、さらにのんきで安楽なものにしてほしいと願う。仏はヘビや雲を検討するが適さず、南の海の岩陰に浮かぶ海草の姿として、穏やかな光と波の中で永劫の時間を過ごす様子を描く。
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あるところに、ものぐさじいさんが住んでいました。じいさんは、若いときから、手足を動かしたり、人にあって話をしたりすることを、ひじょうにものぐさがって、いつもじっとしていることが好きでありました。
花が咲いても、どこかへ見物に出かけるでなし、お祭りがあっても、わざわざいってみるという気持ちにもならず、一日、じっとして背中を円くしてすわっていました。
年をとってからは、ますますものぐさになって、倒れている火ばしを直すのもめんどうがったのであります。けれど、おじいさんは徳人とみえて、みんなから愛されていました。また暮らしにも困らずに、終日、日のよく当たるところに出て、ひなたぼっこをしていました。
おじいさんは、あまり口数はきかなかったけれど、それは根がいい人でありました。そうかといって、人々が、おじいさん、おじいさんと話しかけてこようものなら、それは、むずかしい顔をしてうるさがりました。
「おじいさん、今日は、いいお天気だから、どこかへお出かけなさい。」と、家のものがいうと、おじいさんは、はげ頭を空に向けて、
「ああ、風が寒いから止しだ。」といいました。
それから、おじいさんは、それは、また寒がりでありました。けれど、こうした気むずかしやのおじいさんでも、子供は好きでした。
おじいさんは、ものぐさ者ですから、子供を集めて、けっしておもしろい話などをきかせるようなことはなかったが、見てにこにこと笑っていました。子供は、おじいさん、おじいさんといって、そのまわりで遊びました。そして、おじいさんが、こくり、こくりと居眠りをしますと頭の上に紙きれをのせたり、背中に旗などを立てておもしろがって笑ったものです。
おじいさんは、子供ばかりには、いやな顔もしませんでした。
だれでも年をとると、一度は死にますように、おじいさんも、とうとうなくなる日がまいりました。
おじいさんは、この世にいるときに、悪いことをしなかったから極楽へいきました。
すると、仏さまは、おじいさんに向かって、