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TORENDIA

今年の抱負

本文約1,200字 ・ 読了時間 約3分

あらすじ(AIが作成しました)

元旦の朝、執筆に対する意気込みと、それまでの怠惰な自己を省みる思いを綴る。周囲の環境を言い訳にせず、贅沢を捨てて貧しさの中にこそ創作の喜びを見出すべきだと自戒する。今年は虚飾を廃し、身体を張って真摯に作品と向き合う覚悟を語り、失敗を恐れずに自分自身をさらけ出すことの困難と、その先にある達成感を目指す決意を明らかにしている。

大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子

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元旦の朝はその一年というものが非常に長いように思われる。三百六十五日あるのだから長いのはあたりまえだが、その一日を無駄なく、大切に暮らしたら相当何か出来るはずなのだ。

今年こそは大いに勉強して、自信のある作品とまではゆかなくとも、せめて、恥しくない、顔の赤くならないものを書きたい。

私は来る年毎に必ずそれを考えるのだが、まだ一度だって実行出来たためしがない。最初の意気込みが、二月、三月、ともなればそろそろ引込みかけ、四月頃にはすっかりしぼんでしまい、六月の声をきくともう半分は自暴自棄になって、また来年のことだ、と、あとの下半期は無茶苦茶に過してしまうのが常だったが、いつまで、そんなたわけたことを云ってはいられなくなった。

×

私はまたこんな風に考える事もある。

お金があって、生活の心配のない人は羨しい、さぞいいものが続々と書けるだろう、静かないい書斎があって、家人にわずらわされることがなかったら、心のままに書けるのではないか、落ちつくことの出来ない、雑居のようなこのざわざわした日常生活の中で、何が出来るだろう、出来ないのがあたりまえではないか、と、それは自分への弁解なのだが――。結局はなまけものだから、道具だてばかりにこだわっているのだ。何もかも理想的に揃ったら、私はこんどは何と云うのだろう。

×

ところが、最近になって、自分の考えの、間違っていたことをつくづくと悟った。芸術と取っ組んで、その中に浸り切っていてこそそこに静けさもあり、心の落ちつきもあるはずなのだ。あたりの騒々しさにわずらわされているうちはまだまだ駄目だ。住居とか、食事とか、日常生活に文句を云っているようじゃいけない。それ等は単に生きて行くのに必要なだけのこととして、一切の贅沢は捨てて、すべてを犠牲にすることだ。私などの力で急に豊かになれるわけでもないのだから、貧しい中に仕事をするという、喜びをもたなくてはならない。

×

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