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TORENDIA

男性に対する主張と要求

本文約5,800字 ・ 読了時間 約12分

あらすじ(AIが作成しました)

婦人問題について論じる本作は、男性による支配から脱却し、他人の指図を受けずに自分の意志で生きることの重要性を説く。安易な解放や身勝手な反抗を戒め、結婚や育児といった日常の営みにおいても、習俗に盲従せず主体的に取り組む姿勢を求める。未来の予想に囚われず、現在の生活の一つひとつに誠実に向き合い、自らの手で真実の道を築き上げていくことが、女性の自立につながるという著者の信念が綴られる。

伊藤野枝

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🎧 男性に対する主張と要求 / 朗読音声: VOICEVOX:春日部つむぎ

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未来の予想と云ふやうな事は余程確実な根底をもつてゐなければ出来ないことで、また外れ易いものだと思ひます。

今までの経過を考へて、また現在の状態を観て、さて此度は必ず斯くあるべき筈だ。と思へば、本当にさうなるより他には行く道がないやうに考へられる事なのに、割合に、その予想はあてにならないもので、もつと意外な方に道を開いて来る事が多いやうに思はれます。今後の婦人問題、と云ふやうな事も矢張りさうした予想の一つで御座います。

私は、それでなるべく予想と云ふやうなものはし度くないのです。それは勘定に入れた予想の内容よりも更に大きな予想外と云ふものにおしつぶされて桁が狂ふてその為めに、余計な心配をしなければなりませんから、私は一切無勘定でも其場々々をチヤン/\と踏んで行きさへすれば必ず行く処に行けると云ふ確信を持つて居ります。

一体、問題と云ひますと、大変大げさに聞こえますが、これはそんなに鹿爪らしい内容のものではないやうに思はれます。何んな些細な事でも問題にする事が出来ます。日常のお掃除のこと、唐紙の開けたてから、御飯の出来加減まで、一々、問題にしやうと思へば自由自在に問題にする事が出来ます。先づそのやうに、婦人問題と云ふこともそれ程、鹿爪らしく大げさに問題にしまいと思へばそれでも済む事なのです。決して特殊な事柄でも何でもないと、私等は考へます。六ヶ敷考へればきりはありませんが、手軽に考へられない事は決してないと、私は思ひます。

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