ネコとネズミのいっしょのくらし
本文約3,300字 ・ 読了時間 約7分
あらすじ(AIが作成しました)
ネコとネズミは、冬の食糧として教会に預けた牛の脂肪の入ったつぼを共同で管理することにする。しかし、ネコは名づけ親になるという嘘をついては教会へ通い、密かにつぼの中身を食べ進めていく。やがて冬が訪れ、二匹でつぼの中身を確認しに行くと、中身は空っぽになっていた。その状況からネコの仕業を察したネズミは問い詰めるが、ネコに一喝され、そのまま捕らえられてしまうという物語を描く。
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ネコがネズミと知りあいになりました。ネコはネズミにむかって、これからきみをうんとかわいがって、なかよくしてあげるよ、と、さかんにうまいことをいいたてました。それで、とうとうネズミは、ネコとおなじうちにすんで、いっしょにくらすことを承知してしまいました。
「だが、わたしたちは、冬になってもいいように、用意をしておかなくちゃならないよ。さもないと、ひもじいめにあうからね。」
と、ネコがいいました。
「ネズミくん、きみはそこらじゅう、むやみに歩きまわることはできないだろう。ネズミとりにでもひっかかるとこまるものねえ。」
このしんせつな忠告どおりにして、ふたりはヘット(料理につかう牛の脂肪)のはいった小さなつぼをひとつ買いこみました。でも、そのつぼをどこへおいたものか、どうもふたりにはよくわかりません。それで、長いこと考えぬいたあげくに、とうとう、ネコがこういいました。
「こいつをしまっておくのにいい場所といったら、まず教会のほかにはないだろうよ。あそこなら、まさかぬすみだすやつもいまいからね。祭壇の下においといて、入り用なときがくるまでは、手をつけないでおくことにしよう。」
これで、つぼはだれにもぬすまれる心配はなくなりました。ところが、いくらもたたないうちに、ネコはヘットがなめたくてしようがなくなりました。そこで、ネズミにむかっていいました。
「きみに話したいことがあるんだがね、ネズミくん。じつは、わたしはおばさんから名づけ親になってくれってたのまれているんだよ。おばさんがね、白と茶色のぶちのむすこを一ぴき生んだもんだから、その子の洗礼にたちあってくれっていうのさ。だから、きょうはひとつ、わたしをでかけさせて、おまえさんひとりで、うちのことをやっていてくれないかね。」
「いいですよ、いいですよ。」
と、ネズミはこたえました。
「えんりょなくいってらっしゃい。あなたがなにかおいしいものでもめしあがるときには、あたしのことも思いだしてくださいな。産婦さんののむ、あまい赤ブドウ酒のようなものなら、あたしもひとしずくぐらい、いただきたいですよ。」