TORENDIA
かの日の歌【五
】
漢那浪笛
TORENDIA
かの日の歌【五】
本文約330字 ・ 読了時間 約1分
あらすじ(AIが作成しました)
降りやまぬ十二月の雨と煙草の煙のなか、葬式の白い花や黒蝶のようにさまよう孤独な魂を描き、少女のかすかな笑いに一瞬の彩りを見出す漢那浪笛の詩。
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🎧 かの日の歌【五】 / 朗読音声: VOICEVOX:九州そら
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気味わるき、
十二月の、ひねもす。
そとには、おやみなくそゝぐ雨、
軒端にみだらなる、なげかひ………
苦るしまぎれに煙草をすふ。
音なき浪――けむりのなかに、
うす暗き人生は、哀れ寂しく!
かゝみて――渦まく。
時々未練、眼をかする、
覚束なき恋のたはむれ!
力なく趁ふては、きゆる、
あはれ十二月の室内のひねもす。
陰鬱な空気 と□す、
あおこけむす、きみ悪き墓場!
何者か深い/\底より、
吐息をもらす。
葬式の白き花
しとしとと雨□濡れて伏す。
すてやりの孤独のいのちは、
黒蝶のごとく、その□を朦ろなるさ迷ひ
棕梠の葉のうすあかり、
郊外の空に、雲のひときれ、
十二時の鐘は、静かにうたふ。
あかき襦袢着かへし、少女の肌の如く
顔に触るゝ空気のかなしさ………
ラリアはあへかに笑ふ――
色みな恋 音楽!
完
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