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TORENDIA

範疇としての空間に就いて

本文約44,400字 ・ 読了時間 約89分

あらすじ(AIが作成しました)

哲学における範疇の認識論的な定義と存在論的な定義を整理し、カントの空間論を検討しながら、空間という存在論的範疇の性格を論じる。認識論的立場が主客の対立を前提とする一方、空間表象は他のものから発生しない独立した根源的なものであると主張し、空間を現象の一つの性格として捉える視点を提示する。

戸坂潤

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〔一〕

先ず範疇に就いて一般的に考えて見ることが必要であると思う。範疇は云うまでもなく哲学の根本的な問題であり又終局的な課題でもあるであろう。古典的な起源と複雑な歴史的変遷とに加えて、現在に於て又将来に於て、人々は夫々云おうとする処を云うであろう。範疇は何であり又何で無いか、何が範疇であり又何が範疇でないかを議論するであろう。私は併しながら之を議論し之を決定しようとは思わない。ただ多くの所謂範疇論がとった様々の形の基に、或る一定の「条件」があり或いは又無いということだけを取り出して見ることが出来るならば、充分である。

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