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TORENDIA

緑葉歎

本文約2,100字 ・ 読了時間 約5分

あらすじ(AIが作成しました)

青葉の頃、病による体調不良で伏せっていた語り手のもとに、建築科の学生である立原道造が訪れる。語り手は冗談半分で頼んだ軽井沢の別荘の設計図を披露されるが、夢想していた質素な小屋とは異なる高額な設計に困惑する。その後、追分への滞在費に悩む立原をからかいつつも、編纂の仕事を持ちかける。梅雨の晴れ間に外へ出た語り手は、草木の匂いから昔読んだ短編の一節を想起し、自身の内面と対峙する。

堀辰雄

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🎧 緑葉歎 / 朗読音声: VOICEVOX:玄野武宏

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青葉頃になると、どうも僕の身體の具合が惡くなるのです。それにやられまいと思つて、隨分用心してゐるのですが、いつのまにかやられてゐます。こんどなども、ちよつと氣分が惡かつたので、二三日安靜にしてゐたら、それからずつと微熱が續いて、もう半月ばかりになるのに、いまだに寢込んでゐる始末です。それにどうしたのか、足がなやんでなりません。あの足首の、丁度靴下が一番先に穴のあいてしまふところですが、あそこのところがへんに痛い。もうせん、靴下をはいたら大きな穴があいてゐたが、穿きかへるのが面倒くさかつたので、そのまま出かけたところ、途中でそこが痛くなつてきて弱つたことがありましたが、そのときのことを、いまだにそいつが根にもつてゐるんぢやないか、といふ氣さへしてゐます。もつともそのときは片つぽだけでしたが、いまは兩足が痛い。起居にも不自由を感じてゐる位です。

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