TORENDIA
述懐
種田山頭火
TORENDIA
述懐
本文約470字 ・ 読了時間 約1分
あらすじ(AIが作成しました)
食うや食わずの日々でも句作だけは怠らず、句作即生活だと語りながら、本当の自分の句を作ることと、苦しまず往生することの二つを願う種田山頭火の随筆。
速度
🎧 述懐 / 朗読音声: VOICEVOX:雨晴はう
💰 この本を応援する(投げ銭)
1 / 1
――私はその日その日の生活にも困っている。食うや食わずで昨日今日を送り迎えている。多分明日も――いや、死ぬるまではそうだろう。だが私は毎日毎夜句を作っている。飲み食いしないでも句を作ることは怠らない。いいかえると腹は空いていても句は出来るのである。水の流れるように句心は湧いて溢れるのだ。私にあっては生きるとは句作することである。句作即生活だ。
私の念願は二つ。ただ二つある。ほんとうの自分の句を作りあげることがその一つ。そして他の一つはころり往生である。病んでも長く苦しまないで、あれこれと厄介をかけないで、めでたい死を遂げたいのである。――私は心臓麻痺か脳溢血で無造作に往生すると信じている。
――私はいつ死んでもよい。いつ死んでも悔いない心がまえを持ちつづけている。――残念なことにはそれに対する用意が整うていないけれど。――
――無能無才。小心にして放縦。怠慢にして正直。あらゆる矛盾を蔵している私は恥ずかしいけれど、こうなるより外なかったのであろう。
意志の弱さ、貪の強さ――ああこれが私の致命傷だ!
(「広島逓友」昭和十三年八月)
完
種田山頭火の他の作品
TORENDIA
松山日記
種田山頭火
松山日記
種田山頭火
TORENDIA
一草庵日記
種田山頭火
一草庵日記
種田山頭火
TORENDIA
行乞記
種田山頭火
行乞記
種田山頭火 ・ 約25分
TORENDIA
『鉢の子』から
『其中庵』まで
種田山頭火
『鉢の子』から『其中庵』まで
種田山頭火 ・ 約13分
TORENDIA
赤い壺
種田山頭火
赤い壺
種田山頭火 ・ 約3分
TORENDIA
赤い壺(三)
種田山頭火
赤い壺(三)
種田山頭火 ・ 約2分
TORENDIA
赤い壺(二)
種田山頭火
赤い壺(二)
種田山頭火 ・ 約2分
TORENDIA
片隅の幸福
種田山頭火
片隅の幸福
種田山頭火 ・ 約2分
TORENDIA
草と虫とそして
種田山頭火
草と虫とそして
種田山頭火 ・ 約4分
TORENDIA
鎖ペンを握って
種田山頭火
鎖ペンを握って
種田山頭火 ・ 約6分
TORENDIA
砕けた瓦
種田山頭火
砕けた瓦
種田山頭火 ・ 約6分
TORENDIA
最近の感想
種田山頭火
最近の感想
種田山頭火 ・ 約3分