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TORENDIA

明治神宮と松

本文約390字 ・ 読了時間 約1分

あらすじ(AIが作成しました)

松島や天橋立、嚴島の松を例に、松こそ日本を象徴する木であると説き、松ばかりが選ばれた明治神宮の神庭の趣を讃える大町桂月の随筆。

大町桂月

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明治神宮は、林の中にあり。その林には、ありとあらゆる樹木を網羅せるが、神門の内、拜殿を正面にして、廻廊に圍まれたる神庭には、唯十數株の喬松あるのみ也。吾人は、日本の國柄より見て、樹木の選擇其の宜しきを得たるを歡喜せずむばあらず。

日本は松の國也。先づ在來の所謂三景を見よ。松島は、其の名の如く、八百八島みな松の島也。天の橋立は、四十二町の長洲の、松を帶ぶる處也。嚴島にも、松多し。殊に濱の黒松、直ちに峯の赤松に接するの奇觀を呈す。三景は松を主とせる也。須磨明石は言ふも更なり、日本にては、海岸到る處として、他の樹木は堪へ難きも、松獨り堪へて、激しき潮風に舞ひ、山上到る處として、他の樹木は堪へ難きも、松獨り堪へて、天風に仙樂を奏す。松なくむば、日本の庭を成さず。松ありて、神の廣前ます/\尊し。松や皇國を象徴す。明治神宮に詣づる者、廣前の松に思ひを致す所なかるべけむや。(大正十年)

完

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