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TORENDIA

妖怪研究

本文約670字 ・ 読了時間 約2分

あらすじ(AIが作成しました)

妖怪や不思議と呼ばれる、普通の道理で解釈できない現象について論じる。これらを外界に現れるもの、他人の媒介によるもの、自身の身心に発するものという三種に大別し、幽霊や幻術、精神的な現象まで幅広く網羅する。妖怪研究の過程で得た分類を示しつつ、読者に対して各地の事例に関する情報の提供を求め、それらの解釈や研究成果の公表を今後の講義を通じて行う姿勢を示す。

井上円了

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🎧 妖怪研究 / 朗読音声: VOICEVOX:青山龍星

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妖怪研究は余が数年来従事せるところなるが、近ごろ応用心理学を講述するに当たり、あわせて妖怪の解釈を下し、ときどき実験をも施しけるに、事実の参考を要するものあれば、館外員諸君よりも事実の御報道にあずかりたく、左に妖怪の性質と種類とを掲記いたし候。

洋の東西を論ぜず、世の古今を問わず、宇宙物心の諸象中、普通の道理をもって解釈すべからざるものあり。これを妖怪といい、あるいは不思議と称す。その妖怪、不思議とするものにまた、あまたの種類ありし。現今、俗間に存するもの幾種あるを知らずといえども、しばらくこれを大別して二大種となす。すなわち、その第一種は内界より生ずるもの、第二種は外界に現ずるもの、これなり。しかしてまた、内界より生ずるものに二種ありて、他人の媒介を経てことさらに行うものと、自己の身心の上に自然に発するものの別あり。ゆえに、余は妖怪の種類を分かちて、左の三種となさんとす。

第一種、すなわち外界に現ずるもの

幽霊、狐狸、犬神、天狗、鬼火、妖星、その他諸外界の妖怪

第二種、すなわち他人の媒介によりて行うもの

巫覡、神おろし、人相見、墨色、卜筮、予言、祈祷、察心、催眠、その他諸幻術

第三種、すなわち自己の身心の上に発するもの

夢、夜行、神知、偶合、再生、俗説、癲狂、その他諸精神病

このうち第一種の狐狸、犬神等は、第三種にも属すべし。

以上の種類に関する事実御報道にあずかりたく、追ってその解釈は「講義録」中に掲載するか、あるいは特別に館外員講義相設け、講述いたすべく候。

出典 『哲学館講義録』第一期第三年級第五号、明治二三(一八九〇)年二月一八日、一頁。

完

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