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TORENDIA

疲れやつれた美しい顔

本文約250字 ・ 読了時間 約1分

※本文が短いため「あらすじ」は省略いたします。

中原中也

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🎧 疲れやつれた美しい顔 / 朗読音声: VOICEVOX:波音リツ

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疲れやつれた美しい顔よ、

私はおまへを愛す。

さうあるべきがよかつたかも知れない多くの元気な顔たちの中に、

私は容易におまへを見付ける。

それはもう、疲れしぼみ、

悔とさびしい微笑としか持つてはをらぬけれど、

それは此の世の親しみのかずかずが、

縺れ合ひ、香となつて籠る壺なんだ。

そこに此の世の喜びの話や悲しみの話は、

彼のためには大きすぎる声で語られ、

彼の瞳はうるみ、

語り手は去つてゆく。

彼が残るのは、十分諦めてだ。

だが諦めとは思はないでだ。

その時だ、その壺が花を開く、

その花は、夜の部屋にみる、三色菫だ。

完

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