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TORENDIA

凍える女

本文約9,900字 ・ 読了時間 約20分

小川未明

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一

おあいが村に入って来たという噂が立った。おあいを見たというものがある。また見ないというものがある。見たという人の話によると、鳥の巣のような頭髪を束ねて、顔色は青白くて血の気のない唇は、寒さのためにうす紫色をしていた。背には乳飲児を負って、なるたけ此方の顔を見ないように急いで、通り違ってしまった。きっと、森の中の家に来ているのだろうといった。

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