TRENDIA CLASSIC

幽霊屋敷の殺人

山本周五郎

1 / 12

謎の白堊館

「どうだね龍介!」

晩餐のあとの珈琲を啜っていた春田博士は、龍介少年を見ながら、読んでいた新聞紙を投げだして話しかけた。

「近ごろ例の謎の白堊館事件というのが、ばかに新聞で騒がれているが、あれは全体どんな事件だったのだね?」

「ああ、あれですか?」

龍介少年は食後の林檎を噛みながら答えた。

山本周五郎の他の作品