本文へ移動
TORENDIA

としよりのお祖父さんと孫

本文約820字 ・ 読了時間 約2分

あらすじ(AIが作成しました)

目や耳が不自由になり、食事をこぼすようになった年老いた祖父を、息子夫婦は疎ましく思い、食卓から遠ざけて粗末な木の皿で食事をさせる。そんなある日、四歳の孫が木片を組み立てている姿を目にする。自分が成長した時に使うための木鉢を作っているという子の言葉に、両親は自分たちの行いを深く反省する。老いた親への態度を改め、再び祖父を家族の食卓へ招き入れ、共に食事をするまでの家族の心の変化を描く。

ヤーコップ、ウィルヘルム・グリム Jacob u. Wilhelm Grimm

速度
🎧 としよりのお祖父さんと孫 / 朗読音声: VOICEVOX:春日部つむぎ

💰 この本を応援する(投げ銭)

1 / 1

むかし昔、あるところに石みたようにとしをとったおじいさんがありました。おじいさんは、目はかすんでしまい、耳はつんぼになって、膝は、ぶるぶるふるえていました。おじいさんは、食卓にすわっても、さじをしっかりもっていられないで、スープを食卓布の上にこぼしますし、いちど口に入れたものも、逆もどりして流れでるようなありさまでした。

おじいさんのむすこと、むすこのおかみさんは、それを見ると、胸がわるくなりました。そんなわけで、おおどしよりのお祖父さんは、とうとう、ストーブのうしろのすみっこへすわらされることになりましたし、むすこ夫婦は、おじいさんの食べるものを、素焼きのせともののお皿へ盛りきりにして、おまけに、おなかいっぱいたべさせることもしませんでした。おじいさんはふさぎこんで、おぜんのほうをながめました、おじいさんの目は、うるみました。

あるときのこと、おじいさんのぶるぶるふるえている手は、お皿をしっかりもってることができず、お皿はゆかへ落ちて、こなみじんにこわれました。わかいおかみさんは、こごとを言いましたが、おじいさんはなんにも言わずに、ためいきをつくばかりでした。

おかみさんは、銅貨二つ三つで、おじいさんに木の皿を買ってやって、それからは、おじいさんはそのお皿で食べることにきめられました。

三人がこんなふうに陣どっているとき、四歳になる孫は、ゆかの上で、しきりに小さな板きれをあつめています。

「なにをしているの?」と、おとうさんが、きいてみました。

「お木鉢をこしらえてるの」と、男の子が返事をしました、「ぼうやが大きくなったら、このお木鉢でおとうちゃんとおかあちゃんに食べさせたげる」

これを聞くと、夫婦は、ちょっとのあいだ顔を見あわせていましたが、とうとう泣きだしました。そして、すぐ、としよりのお祖父さんを食卓へつれてきて、それからは、しょっちゅういっしょにたべさせ、おじいさんがちっとぐらい何かこぼしても、なんとも言いませんでした。

完

ヤーコップ、ウィルヘルム・グリム Jacob u. Wilhelm Grimmの他の作品

🎧
狐と猫
ヤーコップ、ウィルヘルム・グリム Jacob u. Wilhelm Grimm ・ 約2分
🎧
わがままな子ども
ヤーコップ、ウィルヘルム・グリム Jacob u. Wilhelm Grimm ・ 約2分
🎧
おいしいおかゆ
ヤーコップ、ウィルヘルム・グリム Jacob u. Wilhelm Grimm ・ 約2分
🎧
かわいそうな粉ひきの若いものと小猫
ヤーコップ、ウィルヘルム・グリム Jacob u. Wilhelm Grimm ・ 約17分
🎧
おくさま狐の御婚礼
ヤーコップ、ウィルヘルム・グリム Jacob u. Wilhelm Grimm ・ 約6分
🎧
子どもたちが屠殺ごっこをした話
ヤーコップ、ウィルヘルム・グリム Jacob u. Wilhelm Grimm ・ 約4分
🎧
死神の名づけ親(第一話)
ヤーコップ、ウィルヘルム・グリム Jacob u. Wilhelm Grimm ・ 約9分
🎧
死神の名づけ親(第二話)
ヤーコップ、ウィルヘルム・グリム Jacob u. Wilhelm Grimm ・ 約7分

同じジャンルの朗読つきの本