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医原病 ―医療の発展と、その影―
TORENDIA

医原病 ―医療の発展と、その影―

本文約216,700字 ・ 読了時間 約434分

あらすじ(AIが作成しました)

病院や薬によって、かえって健康を損なう「医原病」に光を当てるノンフィクション。医療への信頼そのものを否定するのではなく、製薬・研究・行政が絡み合う仕組みの中に潜む利益相反を見つめ、患者が知っておくべき視点を提示する。

鹿島公胤

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🎧 医原病 ―医療の発展と、その影― / 朗読音声: VOICEVOX:玄野武宏

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序章 あなたは「医療」を疑ったことがあるか

病気になった。あなたなら、どうするだろう。おそらく病院へ行く。医師の診察を受け、検査を受け、処方された薬を飲む。

なぜなら、私たちは幼い頃から教えられてきたからだ。医師は病気を治す人。病院は人を救う場所。薬は病気と闘うためのもの。それが、現代社会の「常識」である。

では、ここで一つだけ質問をしたい。その常識を、あなたは一度でも疑ったことがあるだろうか。

もちろん、医療が人類にもたらした功績を否定するつもりはない。麻酔によって激痛を伴う手術が可能になった。感染症に対する治療法が発達した。外科手術は飛躍的に進歩した。かつては死を意味した病気から、多くの人間が救われるようになった。医学の発展は、間違いなく人類の歴史を変えた。

だからこそ、私は問いたい。これほど巨大な力を持った「医療」というシステムに、影がないと言い切れるのか。

医療によって救われる人がいる。その一方で、医療行為によって傷つく人もいる。薬によって命を救われる人がいる。その一方で、薬によって深刻な健康被害を受ける人もいる。病気を早期発見する検査がある。その一方で、必要のなかった検査や治療によって人生を狂わせる人もいる。

そして、その被害を受けた人間が必ずしも「医療被害者」として認識されるとは限らない。ここに、医原病という問題が存在する。医療が原因となって発生する病気や健康被害。それは単なる「医療ミス」という一言では片付けられない。

個々の医師の問題なのか。病院という組織の問題なのか。製薬企業の問題なのか。行政の問題なのか。あるいは、それらすべてが複雑に絡み合った巨大なシステムの問題なのか。

そして、さらに踏み込む。もし、そのシステムの中に、「患者を救う」という目的とは別の利益が存在していたら? もし、巨大な製薬市場の中で、患者が「人間」であると同時に「市場」として扱われることがあるとしたら? もし、研究資金、特許、企業利益、政治、規制当局、医療機関が複雑につながっていたとしたら?

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