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TORENDIA

捨てる前に、ひと呼吸 ― 賞味期限と消費期限のちがいから、食品ロスを減らす暮らしのコツ

本文約9,200字 ・ 読了時間 約19分

霧島 蒼

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賞味期限が、きょうで切れる ― 最初の一分

賞味期限が、きょうで切れる。あなたなら、捨てますか。

消費者庁のページには、こう書かれています。賞味期限は、おいしく食べられる期限のことで、食べられなくなる期限ではありません。

そして、環境省の推計では、家庭から出る食品ロスは、令和六年度で、約二百二十四万トンでした。

この本を聴き終えると、捨てる前の、三つの確認が分かります。

どちらの期限か。どう保存してきたか。開けたかどうか。

この三つを思い出すだけで、捨てる前に、ひと呼吸おけます。

では、はじめましょう。

なお、この本は、食品の安全の専門家の立場から、個別の食品について断定するものではありません。国の公表資料にもとづいて、筆者が自分の言葉でまとめました。

はじめに ― 冷蔵庫の中を、のぞいてみる

冷蔵庫の中を、思い浮かべてください。

奥のほうに、使いかけの調味料。しまい込んだままの、お土産の食べもの。いつ買ったか思い出せない、野菜。

こうしたものを、見つけたとき、どうしていますか。

期限の日付を見て、「もう過ぎているから」と、捨てる。そういう方は、多いかもしれません。

この本は、そうした場面の、ほんの少し手前、つまり、捨てる前の、ひと呼吸についての本です。

お話しの土台は、国の機関の公表資料です。

消費者庁。それから、環境省です。

数字は、そのつど、どの資料の、どの年度のものかを添えます。

先に、お断りしておきます。

食品の安全については、食品の種類や、保存の状態によって、事情が違います。この本は、「賞味期限が切れても、食べられます」と、言い切ることはしません。

乳幼児や、高齢の家族、妊娠中の方、持病のある方がいる場合は、とくに慎重にしてください。ご不安なときは、かかりつけの医師などに、ご相談ください。

また、特定の商品や、お店、アプリは、おすすめしません。

全体の流れは、次のとおりです。

まず、数字で、食品ロスの状況を見ます。

つぎに、二つの期限、消費期限と賞味期限のちがいを、お話しします。

そのあと、期限と保存方法の関係、開けたあとの食品、そして、賞味期限が過ぎたときの考え方です。

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