リクエストが集まると、作家に音声化の需要が伝わります。
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電話が鳴ったら ― 最初の一分
もし、警察官を名乗る人から、電話がかかってきたら。
「あなたの口座が、犯罪に使われています」と言われたら。
着信の画面には、実在する警察署の番号が出ています。でも、それだけでは、本物とは言えません。
この本を聴き終えるころには、どんな電話やメッセージが来ても、最初の一分で、立ち止まる方法が分かります。
合言葉は、三つです。
切る。確かめる。話さない。
この三つだけを、覚えて帰ってください。
これから、国の機関が公表している資料をもとに、その理由と、くわしいやり方をお話しします。
聴いているうちに、「うちは大丈夫」と思っていた気持ちが、少しだけ変わるかもしれません。
でも、こわがらせるための本ではありません。見分けて、止まる。そのための本です。
もうひとつだけ、お断りします。この本は、法律や金融の専門家の立場から、断定的にお話しするものではありません。警察庁などの公表資料にもとづいて、筆者が自分の言葉でまとめました。
もし、いま、お金のことで不安な電話を受けている最中なら、この本を止めて、先に電話を切ってください。
では、はじめましょう。
第一章 数字で見る、いまの詐欺
令和七年の特殊詐欺
はじめに、数字を見ておきましょう。
警察庁は、令和七年、二〇二五年の特殊詐欺の状況を、二〇二六年二月十三日に発表しました。これは、暫定値です。あとで確定する数字とは、少し違うことがあります。
この発表によると、特殊詐欺の認知件数は、二万七千七百五十八件。被害額は、約千四百十四億二千万円でした。
前の年と比べると、件数は約三十二パーセント増え、被害額は約九十七パーセント増えたと紹介されています。
被害額は、ほぼ倍です。
ネットの交流サービスを使った詐欺
特殊詐欺とは別に、インターネット上の交流サービスを使った詐欺も、数字が出ています。
ひとつは、投資をもちかける詐欺です。令和七年の暫定値で、九千五百三十八件、被害額は約千二百七十四億七千万円でした。
もうひとつは、恋愛感情や親しさを利用する、ロマンス詐欺と呼ばれるものです。五千六百四件、被害額は約五百五十二億二千万円でした。