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TORENDIA

食べながら備える ― 水・食べもの・トイレから始める、やさしい家庭の備蓄

本文約11,000字 ・ 読了時間 約23分

霧島 蒼

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はじめに 「備え」はむずかしくない

大きな地震や水害が起きたあと、家の暮らしはどうなるのでしょうか。電気が止まります。水道が止まります。ガスが止まることもあります。店に行っても、棚が空になっているかもしれません。

そんなとき、家に水と食べものとトイレの用意があれば、あわてずにすみます。この本は、その用意を無理のない形で整えるための本です。

備え、と聞くと、むずかしく感じる人がいます。専用の道具をそろえて、倉庫のようにしまっておく。そんな姿を思いうかべるからです。けれども、この本がすすめるのは、そういう備えではありません。

中心にあるのは、ふだん食べているものです。いつもの食品を、少し多めに買います。古いものから食べます。食べた分を、また買い足します。これだけです。

この方法は、ローリングストックと呼ばれています。ローリングは「転がす」、ストックは「蓄え」という意味です。蓄えをくるくる回しながら使う、というイメージです。

この方法のよいところは、三つあります。一つめは、食べなれたものが手元にあることです。二つめは、古くなって捨てるむだが少ないことです。三つめは、特別な管理をしなくても続けやすいことです。

この本には、数字がいくつか出てきます。どれも、国や都道府県、区の案内などに書かれている目安です。目安は、そのとおりにしなければいけない、という意味ではありません。

家族の人数や年齢、住んでいる場所によって、必要な量は変わります。あなたの家に合わせて、ふやしたり、へらしたりしてください。

読み方も決めておきましょう。順番に聴いても、気になる章だけ聴いても、かまいません。最初から全部そろえなくても大丈夫です。今日できる小さな一歩から始めましょう。

なお、薬や持病、アレルギーに関わることは、この本では細かく書きません。そこは、主治医や薬剤師に相談してください。

もう一つ、お断りです。この本の例や工夫のうち、出典の案内にないものは、筆者の提案です。案内に書かれていることは、出どころを添えて書きます。

止まるものと、戻るまでの目安

何が止まるのか

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