本文へ移動
TORENDIA

ブレーメンの町楽隊

本文約4,200字 ・ 読了時間 約9分

あらすじ(AIが作成しました)

年老いて主人に捨てられそうになったろばは、ブレーメンへ向かい音楽家になることを決意する。旅の途中で、同じく飼い主に殺されそうになった猟犬、ねこ、おんどりと出会い、仲間になる。森で夜を明かそうとした彼らは、どろぼうの家を見つける。知恵を出し合ってどろぼうたちを追い払い、その家を自分たちの住処にして、その後もずっと四人で仲良く暮らし続ける。

グリム兄弟 Bruder Grimm

速度
🎧 ブレーメンの町楽隊 / 朗読音声: VOICEVOX:玄野武宏

💰 この本を応援する(投げ銭)

1 / 5

主人もちのろばがありました。もうなが年、こんきよく、おもたい袋をせなかにのせて、粉ひき所へかよっていました。さて、年をとって、だんだんからだがいうことをきかなくなり、さすがにこのうえ追いつかうのがむりだとわかると、主人は、ここらでろばのかいぶちをやめたものか、と考えだしました。ところで、ろばは、さっそくに、こりゃ、ろくなことではないとさとって、逃げだして、ブレーメンの町をめあてに、とことこ出かけました。そこへ行ったら、町の楽隊にやとってもらえようという胸算用でした。

しばらくあるくうちに、往来に一ぴき、りょう犬が、だるそうにころがって、口ばかりあけて、はっは、はっは、あえいでいるのに出あいました。それはさんざん野山をかけあるいて、へとへとになっているというようすでした。

「おい、すたこら大将、なにをあっぷ、あっぷいっている。」と、ろばは声をかけました。

「いやはや、きいてくれ、こういうわけだ。」と、犬はいいました。「なにしろ年はとる、いくじがなくなる、おいらもむかしのげんきで猟場をかけあるくわけにはいかない。主人は、それならいっそ、たたき殺してしまえということになった。あわてて逃げだしたというわけだが、さて、この先どうしてパンにありつくか、じつはかんがえているところだよ。」

「ところで話だが、おいら、これからブレーメンの町へ出かけて、町の楽隊にやとってもらおうとおもうんだ、どうだ、おめえ、いっしょに行って、いちばん、音楽でめしをくう気はないか。おいらリュウトをひくから、おめえ、カンカラ太鼓をたたくがいい。」

りょう犬は、うん、よかろうというので、いっしょに出かけました。

それからあまり行かないうちに、ねこが一ぴき、往来にすわりこんだまま、それこそ三日も雨をくったような顔をしていました。

「やあ、どうしたい、床屋の親方、どうやらおひげの手入どころではないという顔つきだが。」と、ろばはいいました。

グリム兄弟 Bruder Grimmの他の作品

同じジャンルの朗読つきの本