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TORENDIA

林檎のうた

本文約270字 ・ 読了時間 約1分

※本文が短いため「あらすじ」は省略いたします。

片山廣子

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🎧 林檎のうた / 朗読音声: VOICEVOX:青山龍星

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麦の芽のいまだをさなき畑に向く八百屋の店は一ぱいの林檎

深山路のもみぢ葉よりも色ふかく店の林檎らくれなゐめざまし

立ちて見つつ愉しむ心反射して一つ一つの林檎のほほゑみ

みちのくの遠くの畑にみのりたる木の実のにほひ吾を包みぬ

手にとればうす黄のりんご香りたつ熟れみのりたる果物の息

すばらしき好運われに来し如し大きデリツシヤスを二つ買ひたり

宵浅くあかり明るき卓の上に皿のりんごはいきいきとある

わがいのる人に言はれぬ祈りなどしみじみ交る林檎のにほひ

人多く住みける家をおもひいづ林檎をもりし幾つもの皿

饗宴のをはりしあとの静かさに時計を聴きぬ電気さやけく

完

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