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TORENDIA

国際聯盟とは如何なものか

本文約5,300字 ・ 読了時間 約11分

あらすじ(AIが作成しました)

国際聯盟の性質や目的、組織構成を論じる。国際正義の確立と世界平和の助成を掲げるこの組織は、各国の代表が討議する万国のための議会である。本書は、その機関である総会、理事会、事務局の役割を解説する。特に常設機関である事務局が、決議事項の履行を督促することで、従来の国際会議とは異なり、組織の実効性を担保していることを指摘する。

新渡戸稲造

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国際聯盟とその加盟国

国際聯盟というものに就ては分ったようで分らぬものが多い。英国は聯盟を創設する当時、あれほど熱心に主張した国でありながら、同国人中にはいまだにその性質を充分に理解せぬものが多い。国際聯盟の本場ともいうべき瑞西のジュネーヴに於てさえもこれを知らぬものが多いのであるから、日本では分ったようで分らぬものの多いのは不思議でない。

国際聯盟とは英語のリーグ・オブ・ネーションスまたは仏語のソシエテ・デ・ナチヨンを翻訳した言葉で、我国には全く新しいものである。数多の国がその代表者を出して共通的に利害関係あることを討議し、国際正義の確立、世界平和の助成、人類協力の増進という三大使命を行わんとするものである。これを国家の機関に譬えれば議会の如く、万国のための議会のようなものである。詩人が歌った The Parliament of men 即ち The Federation of the World が実現されたものである。代表を送る国は年々に増加し、聯盟規約の作られた時は原聯盟国が三十二国、加盟を招請せられた国が十三国で、米国大統領は聯盟創設の主張者でありながら、議会が規約を批准せなかったから合計四十四国であったが、今は五十五ヶ国となり、加盟せぬ国は極めて少数しかない。我輩今回帰朝の途次、上海に上陸したので、同地在留の外国人に対し国際聯盟に関する講話を試み、世界の大国中でいまだ加盟せぬのは米、独、露である、露国は公使のようなものを送って聯盟を研究させており、独逸も加盟を希望して片足位は入ったようなものであるが、全く入ろうとしていないのは米国、メキシコ、土耳古、アフガニスタン等であると述べた時、在留の米人中には「私共の国はアフガニスタン等と同列にあるのか」と面を掩うているのを見た。ともかく大国中で加盟せぬのは右の三国だけである。

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