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TORENDIA

古川ロッパ昭和日記

本文約68,500字 ・ 読了時間 約137分

あらすじ(AIが作成しました)

昭和三十三年の正月を迎え、古川緑波が自身の家計の困窮や疲労を抱えつつ、日記を綴る。本書は、映画や舞台の仕事、麻雀や酒に興じる日々を克明に記録し、停年を意識する中年期特有の焦燥感や、時代の変化とともに移ろう生活の機微を浮き彫りにする。執筆や稽古の様子、知人との交流を通じて、戦後日本の芸能界の一端と、飾らない日常の哀歓を描き出す。

古川緑波

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昭和三十三年一月

一月一日(水曜)晴  九時すぎに起され、入浴。PHもなき、静けき正月なり。金がないだけが、哀れだが。朝食、母上も離れから来られる。屠蘇と雑煮、何が正月だい! と叫びたき心地。年賀はがき、何百枚か着く。出さないところからのも大分あるので、先づは、初書きは、年賀状から始めよう。床へ入り、年賀はがきの残りを書き出す。女房は風邪で熱ありだし、年賀客といっては、津田・松本・影山・小島がかほを出した位のもので、わが家の正月は静かなり。もうそろ/\暗くなりかけてゐる。飲んで寝るんですなあ。六時半、茶の間へ。清のガールフレンド今木さんが来てゝ食事を共にする。サントリータンサン、登起波(米沢)の牛肉粕漬、ローストポーク。すし屋からのこはだと卵のみ食って、八時半には天上。アド三服み寝る。あゝ寝るが何よりのたのしみなり。今朝トニー谷より年賀電話あり、風呂へ入ってゝ出られず、女房が出た。

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