眠りの精
本文約12,600字 ・ 読了時間 約26分
あらすじ(AIが作成しました)
眠りの精オーレ・ルゲイエは、子供の目にあまいミルクを注いで眠りに誘い、夢の世界へと案内する。夜ごと小さな男の子ヤルマールのもとを訪れては、美しい花々が咲き乱れる部屋や、家具たちが喋りだす不思議な世界、ハツカネズミの結婚式など、一週間で七つの物語を語り聞かせる。最終夜には、自身の弟である死神の姿を教え、善行と良い成績表の重要性を説きながら、子供たちを夢の世界へといざなう様子を描く。
リクエストが集まると、作家に音声化の需要が伝わります。
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世界じゅうで、眠りの精のオーレ・ルゲイエぐらい、お話をたくさん知っている人はありません!――オーレ・ルゲイエは、ほんとうに、いくらでもお話ができるのですからね。
夜になって、子供たちがまだお行儀よくテーブルにむかっていたり、低い椅子に腰かけたりしているころ、オーレ・ルゲイエがやってきます。オーレ・ルゲイエは、静かに静かに階段を上ってきます。なぜって、靴下しかはいていないのですからね。オーレ・ルゲイエは、そっとドアをあけて、子供たちの目の中に、シュッと、あまいミルクをつぎこみます。でも、ほんの、ほんのちょっぴりですよ。けれど、それだけでも、子供たちは、もう目をあけてはいられなくなるのです。ですから、子供たちには、オーレ・ルゲイエの姿が見えません。
オーレ・ルゲイエは、子供たちのうしろにしのびよって、首のところをそっと吹きます。すると、子供たちの頭が、だんだん重くなってきます。ほんとですよ。でも、べつに害をくわえたわけではありません。だって、オーレ・ルゲイエは、子供たちが大好きなんですから。ただ、子供たちに静かにしていてもらいたい、と思っているだけなのです。それには、子供たちを寝床へ連れていくのがいちばんいいのです。オーレ・ルゲイエは、これからお話を聞かせようと思っているので、子供たちに静かにしていてもらいたいのです。――