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TORENDIA

恐竜艇の冒険

本文約10,700字 ・ 読了時間 約22分

あらすじ(AIが作成しました)

夏休みの退屈を逃れるため、ジミーとサムは熱帯多島海のギネタへ向かう。二人は偶然見つけた格安の小型潜水艇を購入し、恐竜の模型を取り付けて海へ繰り出す。ある島へ上陸した二人は、そこで本物の恐竜に遭遇する。驚愕しながらも命からがら潜水艇で逃げ帰った彼らは、後にその冒険を公表して大きな利益を得る。二人は無事に帰国し、次なる休暇の計画を立てる。

海野十三

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二少年

みなさん、ジミー君とサム君とを、ご紹介いたします。

この二少年が、夏休みに、熱帯多島海へあそびに行って、そこでやってのけたすばらしい冒険は、きっとみなさんの気にいることでしょう。

さあ、その話をジミー君にはじめてもらいましょう。

おっと、みなさん。お忘れなく、ハンカチをもって、こっちへ集まってきて下さい。なぜって、みなさんはこの話を聞いているうちに、手の中にあつい汗をにぎったり、背中にねっとりと冷汗をにじみ出させたりするでしょうからねえ。いや、まだあります。おへそが汗をかくこともあるのですよ。

では、ジミー君。どうぞ……。

熱帯多島海へ! 夏休みほど、退屈なものはない。

わが友サムは、そのことについて、ぼくと同じ意見である。

いよいよ夏休みが、あと五週間ののちにせまったときに、サムとぼくは大戦慄をおぼえ、頭のかみの毛が一本一本ぴんと直立したほどである。

ぼくたち二人は、おそるべき夏休みの退屈からのがれるために、どんなことをしていいのか、それについて毎日協議した。

その結果、ぼくたちは、ついにすばらしい「考え」の尻尾をつかんだのである。それはいつもの夏休みとはちがい、こんどの夏休みには、思い切って、さびしいところへ行ってみよう。それには熱帯地方の多島海がいいだろうということになった。

熱帯地方の多島海のことは、学校で勉強して知っていた。やけつく強い日光。青い海。白い珊瑚。赤い屋根。緑の密林。七色の魚群。バナナ。パパイヤ。サワサップ。マンゴスチン。海ガメ。とかげ。わに。青黒い蛇(こんなものは、あんまり感心しないね)それからヤシの木。マングロープの木。ゴムの木。それからスコール。マラリヤ。デング熱のバイ菌。カヌーという丸木舟。火山。毒矢……ああ、いくらでもでてくる。が、このへんでやめておこう。

とにかくすばらしいではないか、熱帯地方の多島海は!

「よし、行こう」

「それできまった。行こう、行こう」

ぼくもサムも、語り合ったり、熱帯地理書のページをくったりしているうちに、すっかり熱帯多島海のとりこになってしまった。もう明日にも行きたくなった。

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