豆潜水艇の行方
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あらすじ(AIが作成しました)
青木学士が発明した豆潜水艇は、進水式を控えた夜、潜水艇を狙うタムソン部長率いる外国人の集団に強奪される。毒ガス弾で眠らされた青木と少年の春夫は、動く島と称される巨大な敵の拠点へ連行される。敵が潜水艇の操縦法を把握できず青木に迫る中、突如として島が魚雷攻撃を受け沈没し始める。混乱に乗じて二人は敵から脱出し、無事日本への帰還を果たす冒険を描く。
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世界一の潜水艇
みなさんは、潜水艇というものを知っていますね。
潜水艇は、海中ふかくもぐることの出来る船です。わが海軍がもっているのは、潜水艦といいますが、これは世界一のりっぱなものです。潜水艇がりっぱなだけではなく、それにのりくんでいる海軍の士官や水兵さんや機関兵さんたちもりっぱで、これも世界一です。
私がこれからお話ししようと思いますのは、「豆」という名をもった小さい潜水艇の話です。
もっとも、豆潜水艇という名は、この豆潜水艇の発明者であり、これをつくりあげた青木学士がつけた名前ですが、その青木学士と大の仲よしの水上春夫少年は、これを豆潜水艇といわないで、ジャガイモ潜水艇といっています。
ここで、ちょっと二人のこえをおきかせしましょう。二人がいいあっているところは、その豆潜水艇がおいてある青木造船所の中です。
「おい春夫君。君は、この潜水艇のことを、ジャガイモ艇などとわる口をいうが、なぜ、ぼくがいうとおり、豆艇とよばないのかね」
「だって、青木さん。豆というものは、だいたい丸いですよ。ところが、青木さんのつくった潜水艇は、でこぼこしているから豆じゃなくて、ジャガイモですよ」
「でこぼこしているって。なるほど、それはそうだ。舵がついていたり、潜望鏡といって潜水艇の目の役をするものをとりつける台があったり、それから長い鎖のついたうきがとりつけてあったり、すこしはでこぼこしているよ。しかしとにかく、海軍の潜水艦にくらべると、たいへん小さい。豆潜水艇の中のひろさは、バスぐらいしかないから、ずいぶん小さいではないか。だから、豆のように小さい潜水艇、つまり豆潜水艇といっていいじゃないか」
「だって、青木さん。ぼくには、でこぼこしているところが、気になるんですよ。どう考えてみても、やっぱりジャガイモ艇だなあ」
「いや、豆潜水艇だよ」
豆がほんとうか、それともジャガイモがほんとうか。青木学士と春夫君のことばあらそいは、どこまでいっても、きりがつきません。
だから、そのきまりは、もっとあとにつけることにして、私はここで、二人とも、まだ気がついていない一大事について、皆さんにお話いたしましょう。